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下痢・下痢が続く

子どもの下痢・下痢が続く
原因は?ストレス?
ウイルス?

子どもの下痢・下痢が続く原因は?ストレス?ウイルス?下痢は、子どもによく起こる症状です。子どもは大人よりも便が水っぽくなったり柔らかくなったりすることがよくあります。特に、離乳食デビュー前の母乳(またはミルク)を飲む時期は、柔らかい便が出ますが、回数が多くなったり便が水っぽくなったりした場合は、下痢が疑われます。
下痢は主に、ロタウイルスやアデノウイルス、ノロウイルスなどのウイルスによる、胃腸炎などによって起こります。基本的に下痢は、ウイルスなどの異物を体外へ追い出すための防衛機能です。しかし、下痢が続くと、脱水症状に陥りやすくなります。時には痙攣や脳障害など、重篤な合併症を引き起こすこともあります。
下痢を治すには、その原因や状態を正しく判断して、適切な治療を受けることが大切です。

子どもが下痢をしたときの
受診の目安

以下の症状に心当たりがありましたら、当院へ受診しましょう。
ご自宅内で様子を見る場合でも、脱水症状にならないよう、水や経口補水液などをこまめに飲ませてあげてください。

  • 便に血が混じっている
  • ぐったりしている、元気がない、機嫌が悪い
  • 同じ食べ物を食べた方も下痢になった
  • 腹痛や頭痛を伴っている
  • 水分が十分に摂れない、半日以上尿が出ない
  • 涙が出ない、皮膚や口が乾燥している
  • (1歳未満の赤ちゃんの場合)白色の下痢をしている
  • (3カ月未満の赤ちゃんの場合)38℃以上の発熱がある
  • (3カ月以上の赤ちゃんの場合)38.5℃以上の発熱がある

子どもの下痢・続く下痢を
引き起こす主な原因・病気

ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)

ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルスに感染して起こる胃腸炎です。熱が出たり吐いたり、下痢をしたりすることがあります。便に血が混じることはあまりありません。
子どもは脱水症状に陥りやすいので、水分補給には注意が必要です。また、ウイルスは他者にうつることが多いので、医師の指示に従いながら治療を進めることが重要になります。

細菌性胃腸炎(食中毒)

カンピロバクターやサルモネラ菌、病原性大腸菌などの菌が付着している食べ物を摂ることで、身体の中に入って感染する疾患です。世間ではよく「胃腸炎」と呼ばれています。主な症状としては、下痢や嘔吐、発熱、激しい腹痛などが挙げられます。また、病原体によっては、血便が出ることもあります。
感染してから1日後に発症することもあれば、2週間後に発症することもあります。

乳糖不耐症

乳糖(牛乳や乳製品に入っている糖分)が消化・吸収できないことで、激しい下痢や腹部の膨満感、おならなどの症状が出る状態です。牛乳や乳製品を食べてからすぐに下痢をした場合は、この乳糖不耐症が疑われます。

食物アレルギー

アレルゲンとなる食べ物を食べた時に、アレルギー反応として下痢になることもあります。また、吐き気や湿疹、目の充血などを伴うこともあります。食べ物アレルギーの症状は、アレルゲンとなる食べ物を食べてから2時間以内(多くは30分以内)に現れます。

大腸リンパ濾胞増殖症

大腸の中にあるリンパ組織が異常に増えてしまう疾患です。リンパ組織の表面から出血して、便に点状や線状の血液が混じることがあります。母乳の児に多く、生後2~3か月からみられる。多くは数カ月で自然に治癒します。

下痢をしたときの対処法

服は締め付けがゆるいものにして、楽な体勢で寝かせる

お子さま本人が寝やすい格好で横になれるよう、服は締め付けのゆるいものを選んであげてください。

食事ができる状態でしたら栄養を補給させる

おかゆやうどんなど、消化の良い食べ物を食べさせましょう。揚げ物や酸っぱいものなどは、消化に悪いものなので食べさせないようにしましょう。

水分補給して脱水症状を起こさないようにする

水分補給はとても大切です。お茶やお水、経口補水液などをこまめに飲んでください。柑橘系のジュースや乳酸飲料、牛乳などは、胃に刺激を与えるので、飲まないほうがいいです。
お茶やお水、経口補水液などを飲ませましょう。
柑橘系のジュースや乳酸飲料、牛乳は控えるようにしましょう。

身体をきれいにする

下痢で汚れた部分は放置しないでください。毎回温かいシャワーや座浴できれいにして、お尻を清潔に保ちましょう。

自己判断での下痢止めはNG

自己判断で下痢止めを飲むのはやめましょう。薬で下痢を止めてしまうと、ウイルスが体外へ追い出されにくくなります。

子どもが下痢をしている
ときの食事や飲み物

赤ちゃんが下痢をした際は、離乳食の段階を一つ下げてあげましょう。柔らかめに作り、水分と塩分を多めに摂らせるようにしましょう。

乳児の場合

母乳

子どもが下痢をしているときの食事や飲み物赤ちゃんが下痢になっても、母乳はそのまま飲ませてあげましょう。飲むのを嫌がったり吐きそうになったりする時は、授乳時間を短くして回数を増やしてあげてください。
一度に沢山飲ませようとすると、かえって吐きやすくなります。調子が良くなってきましたら、いつも通りに、飲みたいだけ飲ませてください。

粉ミルク

粉ミルク

下痢であったとしても、ミルクは薄めなくても問題ありません。飲むのを嫌がったり吐きそうになったりする場合は、一回の量を少なめにして、こまめに与えるようにしましょう。一度に沢山飲ませようとすると、吐きやすくなります。調子が良くなりましたら、ミルクを元の量に戻してください。
下痢が長く続く場合は、ラクトレス(明治)やノンラクト(森永)などの乳糖を含まないミルクをお勧めします(ネット通販、赤ちゃん用品店、薬局で販売しているところがあります。(要確認))。

離乳食

吐き気が治まって食べられる段階になりましたら、離乳食を元のメニューへ戻してください。おかゆやベビーせんべい、ウエハース、にんじん・かぼちゃの煮つぶし、煮込みうどん、白身魚の煮付け、鶏のささみなどの消化に良いものを食べさせてください。

幼児以降の場合

十分な水分補給

下痢で身体から水分が失われるため、水分を補給させる必要があります。塩分も同様です。
水やお茶、甘いジュースには塩分が入っていないので、これだけでは足りません。 イオン飲料やスープ、味噌汁などの飲み物を積極的に活用しましょう。
また、病院で処方されるソリタ顆粒や市販のOS-1、アクアライトなどのイオン飲料は、塩分濃度が理想的ですので強くお勧めします。 炭酸飲料やジュースは飲ませないようにしましょう。

消化にいい食べ物

吐き気が治まって食べられるまで回復した際は、消化に良いものを食べて栄養を補給させましょう。
野菜スープやリンゴのすりおろし、豆腐やバナナ、おかゆやうどん、パンや白身魚の煮付け、鶏肉や煮野菜などをお勧めします。

控えるべき食事
  • かんきつ類や糖分の多いジュース
  • 揚げ物や脂肪分の多いもの
  • 海草・きのこなど食物繊維が多いもの
  • 酸味の強いもの(レモンなど)
  • 牛乳・乳製品